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東京の坂と橋 四方山話3・・・ 緯度・経度2 [東京の坂と橋]

さて、前回では緯度、経度は様々な測地系があって、計り方によっては数値が変わってくるということをお話した。
ちなみに私が採用している測地系は、世界測地系に近い「WGS84」を使っている。

それでは、どのようにして経度、緯度を測るのだろうか。
一番簡単なのは、GPSを用いることだ。
民生用のGPSの誤差は、数m~数十m程度で計測することが出来る。
これは、衛星の位置の誤差、電波が大気圏を通過する際、電離層や大気の影響を受けてしまうことによるものだ。
測量用のGPSは、2個のGPSを連動してこれらの誤差を補正しあい、誤差は数cmまで高まる。

しかし、精度を別にすればGPSがなくても比較的容易に計測することが出来る。
緯度(下図a)は、観測位置から北極星を見上げた迎角(下図b)に等しくなる。

地軸(C)と、観測地点から北極星まで結んだ線(B)が平行であるとすれば、簡単に証明される。

次に経度は太陽の位置により図ることが出来る。
日本の標準時は明石を通る東経135度である。
この135度の線上に立って太陽が真南に来たときが正午である。
今観測地点で太陽が真南にきてから、20分後に正午になったとすれば、135度の経度から5度東の140度にいることとなる。
〔360度/24時間/60分×20分=5度〕
逆に正午になってから20分後に太陽が真南に来たとすると、135度の経度から5度西の130度にいることとなる。

緯度は夜、経度は正午にしか測れず、しかも天候に左右されやすい。
さらに、経度を正確に測ろうとすると、正確な時計が必要となってくる。
かの伊能忠敬が作成した日本地図も、緯度はかなり正確に計測されているが、緯度に比べて経度の誤差は大きい。
大航海時代を迎えた英国では、正確に経度を測る方法を考案したものに国王の身代金と同等の懸賞金を出すとしたくらいである。
緯度が1度違うと110km(1秒30m)、経度が1度違うと、日本では90km(1秒25m)違ってくる。

次回四方山話を取り上げるときは、GPSについて取り上げてみたい。
私は、GARMINのGPS38を愛用しているが、民生用のGPSとしては第一世代のもので、最新のものに比べると、性能面でかなり見劣りする。
う~ん、最新型の60sxが欲しいな~


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kiyotime

太陽の南中高度で経度を測定するって、
なんか昔ボーイスカウトで教わったような、、、
ほとんど覚えてませんが。
今や地図とコンパスだけ持って山中に
放り出されても、
絶対に帰って来れる自信がないです。
by kiyotime (2008-02-01 01:23) 

駅員3

kiyotimeさんいつも、nice、コメントありがとうございます。
seraさんniceありがとうございます。

今でもボーイスカウトでは、南を見つけるのにアナログの時計の短針と太陽の方向から、南を見つける方法を教えています。

短針を太陽の方向にむけて、時計の文字盤の12時と短針の間の真ん中が「南」になります。

kiyotimeさん、よかったらボーイスカウトに復活しませんか!?
by 駅員3 (2008-02-01 09:31) 

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